こんにちは、ONLYPRODUCTS株式会社の言美友宏です。
この記事では、ブランディングとはなにか、ブランディングの流れとそのポイントを解説します。
価格に左右されることなく、お客様があなたの価値に共感し、熱心なファンになってくれる。そんな理想の経営を実現できるのが「ブランディング」です。
数多くの美容室やサロンを支援してきた中で確信したことは、安定した経営を続け、繁盛しているサロンには必ず「強いブランド」があるということ。
彼らは、単なる技術や安さで勝負するのではなく、お客様に「このお店でなければならない理由」を提供しています。
この記事を読めば、あなたの美容室を、地域で唯一無二の存在にするための明確な道筋がわかるようになりますので、ぜひ参考にしてください。
Contents
美容室やサロンで行うブランディングとは?
こちらでは、美容室やサロンで行うブランディングについて、toCとtoBの観点から解説します。
toCビジネスのブランディング
美容室やサロンにおけるブランディングは、見た目やコンセプトのデザインだけではありません。
お店独自の価値を明確にし、その美容室やサロンにしかない体験を提供し、「この店でなければ」という強い信頼と愛着を築く総合的な戦略です。
競合がひしめく美容業界において、価格競争に陥ることなく、自店のファンを増やし、安定した経営を続けていくためにブランディングは不可欠な要素です。
ブランディングを構成する要素美容室・サロンのブランディングは、以下の要素を総合的に考えて構築されます。
- コンセプトとターゲットの明確化
- 独自の強み(コアバリュー)の設定
- 視覚的な要素(VI)
- サービスと接客
- 情報発信
ロゴ、店舗の内装・外装、スタッフの制服など、お店の雰囲気を統一させます。タオルの質感、椅子の座り心地、香りなど、お客様の五感に訴えかけることも必要です。
これらの要素をすべて統一し、お客様に「あのサロンに行けば、こんな体験ができる」という期待と満足を提供し続けることが重要です。
toBビジネスのブランディング
美容室やサロンが行うtoB(to Business)向けブランディングは、自社の製品やサービスを他の同業者に選んでもらうための価値づくりです。
単なる卸売ではなく、「このブランドの商品を扱いたい」と思わせるような、専門性と信頼性を確立する必要があります。
例えば、「髪質改善に特化したシャンプーブランド」「オーガニック製品専門のヘアケアブランド」といったように、自社が提供する価値を尖らせます。
これにより、単なる一店舗の美容室から、他の事業者に影響を与える「ブランド」へと成長できます。
成功のためには、徹底した品質管理と、ブランド価値を保つための流通管理が不可欠です。
プロの美容師が作った商品だからこそ信頼されるため、安易な商品開発はブランドの信用を損なうことになります。
提携先との契約内容をしっかり定め、ブランド価値を守るための流通管理体制を整えることが重要です。
これらの取り組みを通じて、あなたのサロンは、単なる一店舗の美容室から、他の事業者に価値を提供する「ブランド」へと成長します。
これが、toB向けブランディングの最終的な目標です。
美容室のブランディングで得られるメリット
こちらでは、美容室のブランディングで得られるメリットについて、以下の7つを解説します。
ブランディングのメリット
- 競合からの差別化できる
- ユーザーのロイヤル化と新規客の獲得ができる
- プロモーションコストの削減できる
- 収益率の向上と安定した収益源の確保できる
- 人材採用での優位性とモチベーションが向上する
競合と差別化できる
多くの美容室がひしめく市場で、「髪を切る場所」として認識されるだけでは、お客様は価格や場所だけで選ぶようになり、過酷な価格競争に陥ってしまいます。
しかし、ブランディングによって、独自の価値を確立すれば、この状況から脱却できます。
都市型サロンとローカルサロンのどちらでも「髪質改善」を打ち出した例がある。
日本人の癖毛の割合が多いことから、「癖毛をストレートに」など、特定のターゲットに向けた明確なコンセプトを打ち出します。
これにより、お客様は「このお店は自分のためにある」と感じ、他店にはない特別な価値を見出します。
これは、他店が簡単に真似できない技術力という無形の資産をブランドとして確立することにつながります。
あなたの美容室は「価格」や「場所」といった表面的な価値ではなく、「お店の個性」や「提供される体験」という本質的な価値で選ばれるようになり、競合と一線を画すことができます。
ユーザーのロイヤル化と新規客の獲得ができる
美容室のブランディングのメリットには、ライトユーザーをロイヤル化しやすくなるという点があります。
美容室やサロンの顧客には2割のロイヤルユーザーと残り8割のライトユーザーが存在します。ライトユーザーの中でも、一般ユーザーと離脱予備軍や一見客に分かれます。
それぞれのユーザーの特徴や、満足度を高めるための方法は以下の通りで、ロイヤルユーザーはライトユーザーを見てロイヤル化していきます。
顧客 | 特徴 | エンゲージメントを高める方法 |
---|---|---|
ロイヤルユーザー (上位2割) | ・売上の大部分を支えるリピート率の高い顧客層 ・価格変動に左右されにくい ・新しいサービスや商品を試してくれる ・口コミでお店を広めてくれることも多い | ・特別なサービスを先行案内する ・VIP待遇などで感謝を伝える |
一般ユーザー (中位6割) | ・他の美容室も利用することがある顧客層 ・サービスや接客により、ロイヤル顧客へと育つ | ・個別の悩みやニーズに合わせた提案 ・丁寧なカウンセリング ・お得な情報などを提供する |
離脱予備軍 あるいは一見客 (下位2割) | ・来店頻度が低い、もしくは一度きりの顧客層 ・競合店へ流れる可能性が高い | ・再来店キャンペーン ・メッセージを送るなど |
ロイヤルユーザーの獲得は、お金をかけてもなかなか得られない、非常に価値のあるマーケティング活動です。
友人や知人に勧めてくれたり、SNSで良い評価を発信してくれたりすることで、お店の信頼性を高め、質の高い新規顧客を呼び込むような役割を果たします。
ブランディングを通じてユーザーをロイヤル化することは、単なる売上向上だけでなく、お店の持続的な成長を支える強力なコミュニティを築くことに繋がります。
プロモーションコストの削減
短期的な集客を目的とした広告ではなく、長期的な視点でブランドの価値を高めることで、結果的に集客が効率化されます。
ブランディングが成功している美容室は、単なる安さを求めて来店するのではなく、ブランド価値に共感して来店する顧客が増えてます。
こういった顧客はリピート率が高く、客単価も安定しているため、一度の集客にかかるコストが回収しやすくなります。
また、ブランディングによって、お店のターゲットやメッセージが明確になっているため、広告を出す際も、誰に何を伝えたいかがはっきりしています。
さらに、ブランディングが確立された美容室は、広告に依存しない「強い集客体質」になっていくため、長期的に安定した経営を実現できます。
収益率の向上と安定した収益源の確保
美容室のブランディングが成功すれば、集客を増やすだけでなく、以下のような効果があります。
ブランディングの効果
- 高単価メニューを利用してもらえる
- 店販商品の付加価値が向上する
- リピート顧客が増加する
- 収益チャネルが増える
高度な髪質改善やパーソナライズされたヘッドスパといった特定の専門技術をブランドの核とすることで、専門技術を求める顧客が集まります。
お客様は「このお店の技術にはこの価格を払う価値がある」と納得するため、客単価が自然と向上し、収益率が高まります。
また、お店の世界観や技術力を反映したオリジナル商品を開発・販売することで、ブランド体験の一部として商品を提供できます。
これにより、既製品よりも高い利益率を確保できるため、店販からの収益が大幅に増加します。
ブランディングは、一時的な売上ではなく、長期にわたる安定的な収益基盤を築きます。
さらに、ホームケア商品販売、他の美容室への卸売など、施術売上以外の収益源を構築できるため、景気や来店者数の変動に左右されにくい、多角的な経営体制を確立できます。
人材採用での優位性とモチベーションの向上
明確なブランドを持つ美容室は、求職者にとって大きな魅力となります。
「髪質改善の専門家」「癒やしを提供する空間」といったブランドコンセプトが明確だと、求職者は自身のキャリアプランや価値観に合うかどうかを判断しやすくなります。
給与や待遇だけでなく、お店の理念に共感した質の高い人材が集まるため、採用活動がより効率的になります。
オリジナルブランドの商品を開発・販売しているお店なら、「美容師としてだけでなく、商品企画やマネジメントにも関われる」といった独自のキャリアパスを提示できます。
これにより、他の美容室では得られない経験を求める、意欲の高い人材を引きつけられます。
自分の仕事がブランド価値の向上に貢献しているという実感は、大きなやりがいとなります。
単なる技術提供者としてではなく、お店の「顔」として働くことで、仕事への満足度が高まり、結果的に離職率の低下につながります。
美容室のブランディングを行う流れ
ブランディングは、明確なステップを踏むことで誰でも実践可能です。ここでは、成功に導く具体的な5つのステップを解説します。
ステップ1:「今の自分」と「なりたい自分」を知る
ブランド構築の出発点は、お店の現状を冷静かつ客観的に分析することです。
感覚的な分析だけでなく、顧客管理システムを活用した客観的なデータ分析と、お客様からの「リアルな声」という両輪で行うことが不可欠です。
顧客分析やメニュー分析によって、最も多く来店している顧客層、得意な技術、そして収益性の高いメニューを把握します。
売れているメニューを細分化して、本当に自分たちの強みで売れているのか、オリジナル性があるのかを分析する必要がある。
まずは、お店の現状を冷静に分析します。これは、自分の強みや弱みを洗い出す「自己理解」の作業です。
現状分析のチェックポイント | なぜそのデータが必要か? |
---|---|
顧客層(年齢、職業、悩み) | 誰がお店を支持してくれているかを明確にし、ターゲットを再定義する。 |
来店頻度とリピート率 | 顧客がファン化している度合いを測り、改善点を見出す |
メニュー別売上と利益率 | 収益の柱となっているメニューを特定し、看板メニュー開発のヒントを得る |
SNSエンゲージメント率 | 情報発信がターゲットに響いているかを定量的に測定する |
口コミの内容 | データだけでは見えない「顧客体験の価値」を把握し、強みや改善点を見つける |
お店の強みは、「他店ではできない髪質改善の技術がある」「お客様一人ひとりと向き合うカウンセリングを大切にしている」など、自信を持って言える点を書き出します。
次に、今後、どんなお客様に最も多く来てほしいか?どんなお店にしたいか?を具体的に想像します。
この2つのステップを通じて、「今の自分」と「なりたい自分」のギャップを明確にすることで、次に何をすべきか、どこに力を入れるべきかが見えてきます。
ステップ2:「誰に、どんな喜びを届けるか」を決める
このステップは、あなたの美容室が提供するサービスが、ただ髪を整えるだけでなく、お客様の心に響く価値を見つけ出します。
ここでしか体験できない価値・ここでしか買えない商品という軸を持っておく。
まずは、「誰」を具体的に想像するために。理想の顧客像をできるだけ掘り下げましょう。「おしゃれに敏感な20代女性」といった顧客像ではまだまだ浅いです。
この人物がどんなライフスタイルを送り、どんな悩みを抱えているかを考えてみてください。その悩みを解決することが、あなたの美容室の存在意義になります。
誰?の具体例
「仕事で忙しく、平日の夜に自分を癒したい30代の女性」「白髪を気にせず、若々しいスタイルを求める40代の男性」など
次に、「どんな喜び」を届けるかを定義します。仕上がりの質の良さではなく「お客様がお店を出たときに、どんな気持ちになってほしいか?」を考えるようにしてください。
例えば、など、感情的な価値を言葉にすることをおすすめします。
- 「自信を持って明日を迎えられる喜び」
- 「日々のストレスから解放される安らぎ」
- 「新しい自分に出会えるワクワク感」
ステップ3:「お店の看板メニュー」をつくる
あらゆることをやろうとするのではなく、「売れてるメニューは何か、それが得意なメニュー」ことで、お客様の心に強く印象づけられます。
得意なメニューを看板メニューにする松竹梅で作成し、中長期で見たオリジナルにメニュー構成である必要がある。
スタッフがいいメニューだとしておすすめできる商品であるかが大事
多くのメニューがあると、お客様は何を選べば良いか迷ってしまいます。看板メニューがあることで、お客様は安心して「まずはこれを試してみよう」と決めることができます。
看板メニューの作り方
- ステップ1で洗い出した「お店の強み」の中から、特に自信のある技術やサービスを選ぶ
- お客様の期待感を高めるようなオリジナルのネーミングを考える
- メニューが生まれた理由やこだわり、解決できる悩みを入れたストーリーを添える
多くの美容室やサロンでは、「カット&カラー」のような特徴のないメニュー名になっています。
「魔法のうるツヤ髪質改善カラー」「癒やしの極上ヘッドスパ」など、「どういう未来が手に入るのか」というベネフィットをメニュー名にします。
ステップ4:「お店の雰囲気」を統一する
決めたコンセプトと看板メニューを、お客様が五感で感じることで、お客様を「また来たい」という気持ちにさせます。
感覚 | 対策方法 |
---|---|
視覚(デザイン) | ・ウェブサイト ・名刺 ・メニュー表 ・内装と外観 ・スタッフの服装など 全てに同じデザインを使う |
聴覚(BGM) | ・リラックスしてほしいならクラシックやジャズ ・活気を出したいならポップスなど お店の雰囲気を演出する曲を選ぶ |
触覚と嗅覚 | ・触り心地の良いタオル ・シャンプーやトリートメントの香り |
内装と外観はお客様がお店に入る前から、コンセプトが伝わるようにします。
また、一貫性を持たせることで、お客様は「あのお店の雰囲気が好き」という漠然とした好意を抱き、それが強いブランドイメージへと育っていきます。
ステップ5:「想いを届ける場所」を選ぶ
一番大切なのは、「届けたい相手がどこにいるか」を知ることです。あなたの美容室のターゲット層が、普段どんな媒体で情報を集めているかを考えましょう。
情報発信で最も重要なのは、「届けたい相手がどこにいるか」を知ることです。
10〜20代の若年層にはInstagramやTikTok、30〜40代にはブログなど、ターゲット層が普段利用する媒体に焦点を絞ることが成功への近道です。
Instagramは、ブランディングに極めて有効なツールです。
発信内容と目的
- スタイリスト自身の得意なスタイルや趣味を発信することで、指名予約につなげる
- トリートメントの施術など、変化をビフォーアフター写真で投稿し、信頼感を高める
- 施術後のお客様の声を写真とともに掲載し、お店への信頼性を高める
どんなターゲットにも共通して重要なのが、口コミです。
お店の雰囲気が統一され、サービスに満足したお客様は、自然とSNSやGoogleマップなどに良い感想を投稿してくれます。
デリバリー方法を選ぶ際は、あれこれ手を出すのではなく、ターゲット層が最も利用するツールに絞り込んで、そこに力を注ぐことが成功への近道です。
ブランディングの効果測定と継続方法
せっかく時間と労力をかけてブランディングを行っても、その効果が分からなければ意味がありません。
以下の数値を定期的に分析することで、ブランドが着実に成長していることを実感できます。
効果の測定方法
- 新規顧客の獲得経路を把握する
- メニューのリピート率と来店頻度を分析する
- 客単価と売上構成をチェックする
- SNSのエンゲージメント率を測定する
- 口コミとアンケートから声を集める
- メニューの売れ具合や変化
ブランディングを日々の業務に自然に溶け込ませることが、成功の鍵となります。
朝礼でブランドの理念を共有したり、使うタオルや接客時の言葉遣いといった細部にまでコンセプトを反映させ続けることが、お客様の信頼を築きます。
忙しい中でも、顧客からのフィードバックや市場の変化を定期的に見直す時間を設け、ブランドを進化させる機会とします。
オーナーだけでなく、お店で働く全員がブランドの価値観を理解し、体現することが重要です。
売れてるメニューと売れていない商品
売れている理由がここでしか体験できない価値である
ブランドは測定しにくいブランドエクイティに共感した人がブランドを作っていく。
「選ばれ続けるブランド」を築くために
美容室のブランディングとは、単に髪を切るサービスではなく、お客様に「特別な体験」を提供することに他なりません。
価格競争に陥らないためには、お客様が心から満足し、「このお店でなければ得られない価値」を感じてもらうことが不可欠。
そして、その独自のメニューを支えるために必要なのが、あなたの技術やコンセプトに合わせたシャンプー、トリートメント、カラー剤などを独自に開発したオリジナルの業務用商品です。
また、ホームケア商品も販売することで、お客様は真の「体験価値」を実感してくれます。
OEM BANKでは、プロフェッショナルブランド商品の企画からファイナンス、マーケティング、製造まで、商品販売に関わる全てのプロセスがワンストップで支援します。
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